#7 実験するまでの流れ

こんにちは、担任助手の北村です。

今回は実験するまでの流れを書いていきます。

合成する化合物が書いてある論文を検索し、既知化合物であれば論文を参考に合成してみます。いくつかの方法で合成できるならば、収率、操作のしやすさ、試薬の値段等で一番いいものを選びます。新規化合物であるなら、似た構造から合成を試みます。このように合成計画をたて、実験ノートに必要量や手順を書いて実験を始めます。

手順を終わらせたら、合成した化合物が目的の化合物であったか確認するために1H NMR (プロトンエヌエムアール) 測定を行います。この測定方法では、化合物中の水素を観測し、その測定結果から目的物だけなのか、不純物が混ざっているのかなどがわかります。また、そのほかにも紫外可視光を用いる測定法などさまざまです。

この測定からデータを解析して、化合物の同定(できた化合物を特定すること)を行い、ここで初めてうまくいったのかどうかがわかります。

これでうまくいけば次の過程に移れますが、はじめから100%うまくいくことは少ないので、加熱時間を増やしてみたり、触媒量を変えてみたりして収率が上がるよう工夫していきます。

今回はここまで。次回も楽しみにして頂けたら幸いです。

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