それでも、春は来る
こんにちは。
外を歩くと、金木犀の香りがほんの少し混じるようになりました。
この季節が来るたびに、何かを思い出すような気がします。
先日、実写版『秒速5センチメートル』を観ました。
心の奥を静かに撫でられるような、そんな時間でした。
淡い光の中で、言葉にできなかった想いが、
少しずつ滲んでいくようで。
ただの恋愛映画ではなくて、
“時間”と”距離”という見えない壁の中で生きる、
私たちそのものが映し出されているように感じました。
再会のシーンで、
二人が見上げた空に桜がひらひら舞ったとき、
私は息をするのを忘れていました。
もう手の届かない誰かを思い出す瞬間、
時間が、優しくも残酷に流れていくのを感じました。
“忘れたいのに忘れられない”
“進みたいのに止まってしまう”
そういう気持ちを、
誰もが一度は抱いたことがあるのかもしれません。
映画の中で描かれる”すれ違い”は、
どこか勉強や努力にも似ている気がしました。
「頑張っても結果がすぐ出ない」
「届きそうで届かない」
そういう瞬間の積み重ねが、
実は一番大切なのかもしれません。
あの桜が舞うシーンを見ながら、
“今は届かなくても、確かに歩いてきた時間が自分を作っていく”
そんな風に思いました。
生きていく中で、
人との関係も、勉強も、夢も、
全部が“思いどおりにはいかない”ことばかりです。
でも、
それでも春は来て、
桜はまた咲く。
きっと努力も同じで、
すぐに結果が出なくても、
いつか自分の中で花が咲く瞬間がくると信じています。
映画館を出たとき、
少しだけ背筋が伸びた気がしました。
焦らずに、ちゃんと前を向いていこうと思います。
今日もお疲れ様でした。
明日も一緒に頑張ろう。
